鼠小僧次郎吉とは?実在の盗賊から映画・歌舞伎まで、その真実に迫る!義賊?盗賊?鼠小僧次郎吉、知られざる実像
江戸時代の義賊、鼠小僧次郎吉。盗みの腕前と大胆さで庶民の心を掴んだが、その実態は? 新アニメ、歌舞伎、映画で描かれる彼の真実とは? 権力への抵抗か、浪費家か。時代が生んだアウトロー、鼠小僧の知られざる姿を、様々な角度から紐解く。
💡 鼠小僧次郎吉は江戸時代に実在した盗賊で、歌舞伎や映画で義賊として描かれる。
💡 盗んだ金を貧しい人々に分け与えたという伝説があるが、実際はギャンブルに使っていた。
💡 鼠小僧は、時代劇や歌舞伎など様々な作品で題材として扱われ、現在も人気がある。
それでは、鼠小僧次郎吉の生涯から、彼を題材にした作品まで、様々な角度からその人物像に迫っていきましょう。
鼠小僧次郎吉の生涯
鼠小僧次郎吉はなぜ義賊とされたのか?
権力への抵抗と伝説
鼠小僧次郎吉は、江戸時代、盗賊として生きた人物です。
歌舞伎などでは義賊として描かれていますが、彼の実際の生涯はどんなものだったのでしょうか?。
公開日:2017/08/18

✅ 江戸時代の実在の人物だった鼠小僧次郎吉は、歌舞伎や小説、ドラマなどのフィクション作品で活躍する正義のヒーローとして描かれることが多いですが、実際には盗賊であり、ギャンブルに明け暮れた末に盗みを働いた過去を持つことが明らかになっています。
✅ 鼠小僧次郎吉は、1797年に江戸の日本橋人形町で生まれ、幼い頃から様々な職に就きましたが、素行が悪く、25歳で勘当されてからは盗みに手を染めるようになりました。
✅ 28歳の時に盗みで逮捕された鼠小僧次郎吉は、初犯であると嘘をつき、入墨の刑を受けて江戸から追放された後も、上方で再び盗賊稼業に手を染めていたことが分かっています。
さらに読む ⇒江戸ガイド画像と名言、年表で人物を身近に。江戸がわかる総合サイト江戸ガイド出典/画像元: https://edo-g.com/blog/2016/08/nezumi_kozo.html盗みの罪で入墨の刑を受け、追放された後も盗みを繰り返していたとは驚きです。
義賊というイメージとは異なる一面ですね。
鼠小僧次郎吉は、江戸時代後期に活躍した盗賊です。
貧しい人々から支持され、義賊として扱われています。
次郎吉は鳶職の息子として生まれ、賭博にハマって盗人稼業に手を染めました。
文政6年(1823)から武家屋敷を襲い始め、文政8年(1825)に土浦藩上屋敷で捕まりましたが、嘘をつき、入墨の上で追放されました。
その後も盗みを続け、天保3年(1831)に上野国小幡藩屋敷で逮捕され、市中引き回しの上、獄門に処されました。
次郎吉が義賊扱いされる要因の一つに、勘当されていたことで親族に罪が及ばなかったことがあります。
また、盗んだ財産がほとんど発見されなかったことから、貧しい人々に分け与えたという伝説が生まれました。
しかし、実際には賭博や女遊びに浪費したという説が有力です。
鼠小僧が義賊として扱われたのは、武士階級が絶対的な権力を握っていた江戸時代において、大名屋敷を狙ったことから権力への抵抗を象徴する存在と見なされたためと考えられます。
さらに、大名屋敷は警備が手薄で、面子を守るため被害届を出さないケースが多かったことから、次郎吉は時代の盲点を突いた盗賊だったと言えるでしょう。
なるほど、鼠小僧次郎吉は歌舞伎やドラマとは違い、かなりギャンブル狂だったんですね。しかし、義賊として扱われる背景も興味深いです。
映画『鼠小僧次郎吉』
山中貞雄監督の遺志を継いだアニメ映画とは?
「鼠小僧次郎吉」
山中貞雄監督の遺志を受け継いだサイレントアニメーション作品として、どのような世界観が描かれるのか、楽しみですね。

✅ 山中貞雄監督の遺作「鼠小僧次郎吉-江戸の巻」を、りんたろう監督がサイレントアニメーション化した「鼠小僧次郎吉」が公開されます。
✅ 大友克洋と兼森義則がキャラクターデザイン、本多俊之が音楽を担当し、小山茉美が弁士を務めるなど、豪華スタッフ陣が参加しています。
✅ 江戸の街を舞台に、鼠小僧次郎吉と人々の哀愁漂う人間ドラマが描かれ、サイレントアニメーションという新たな挑戦によって、山中貞雄の遺志を受け継いだ作品となっています。
さらに読む ⇒映画『鼠小僧次郎吉』公式サイト出典/画像元: https://nezumikozo-jirokichi.com/大友克洋氏のキャラクターデザインにも期待が高まりますね。
山中貞雄監督へのリスペクトを感じさせる作品のようです。
『山中貞雄に捧げる漫画映画「鼠小僧次郎吉」』は、映画監督・山中貞雄が遺した『鼠小僧次郎吉江戸の巻』を、りんたろう監督がサイレントアニメーション化した作品。
大友克洋がキャラクターデザインを担当した。
本作は、山中貞雄が映画制作に取り組む様子と、りんたろう監督の脚色による『鼠小僧次郎吉江戸の巻』のストーリーを交え、江戸の街を舞台に善悪が対峙する物語が描かれる。
山中貞雄監督のキャラクターデザインは、いかついながらもユーモラスで、りんたろう監督の敬意が感じられる。
コミカルな音楽が、山中貞雄監督の映画への遊び心を表現し、観る者を魅了する作品となっている。
2024年11月23日よりユーロスペースにて上映開始。
併せて、山中貞雄監督作品3本と、りんたろう監督作品集が上映される。
サイレントアニメーションというところが面白いですね!漫画アニメ映画で、山中貞雄監督へのトリビュート作品、これは見に行きたいです。
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江戸の義賊、鼠小僧次郎吉。庶民を魅了した盗賊の真実とは?歌舞伎座で蘇る!尾上菊之助が演じる、時代を超えた物語。その生涯と、令和に伝える意味とは?