『総力戦研究所の教訓:日本必敗を予測?開戦回避は可能だったのか?』総力戦研究所と日米開戦:シミュレーションが示した未来
戦後80年、日露戦争と大東亜戦争を振り返り、日本敗北の真相に迫る。秋山真之の戦略分析から、幻の「総力戦研究所」の悲劇的なシミュレーションまで。開戦回避の提言が無視された背景には何があったのか?現代の国家戦略にも通じる教訓とは?終戦記念日に、歴史の教訓を胸に、平和を願う。
💡 総力戦研究所は、日米開戦前に、日本必敗という結論を導き出していた。
💡 シミュレーション結果は、日本の指導者層に報告されたものの、開戦は回避されなかった。
💡 現代の国家戦略を考える上で、総力戦研究所の教訓は多くの示唆を与えてくれる。
本日は、『総力戦研究所』の歴史を紐解き、そこから得られる教訓について、様々な角度から考察していきます。
コラム記事の始まりと日露戦争の教訓
日露戦争の勝利、日本は何を軽視した?
戦略分析と物資調達、そして勝利要因の追求。
本章では、コラム記事の始まりと日露戦争の教訓を振り返ります。
秋山真之の先見性と、日本の進むべき道について考察します。
公開日:2024/12/16

✅ 日露戦争の日本海海戦で活躍した秋山真之は、未来の海戦が早期に決着し、航空機や潜水艦の台頭により立体的な戦闘になると予測した。
✅ 秋山は、アメリカとの戦争の可能性について、日本は侵略をしないとしながらも、日本の権利が侵害されれば徹底抗戦すると表明した。
✅ 記事は、秋山の合理的な判断と、日本の王道を重んじ侵略には屈しないという気概こそ、後世が学ぶべき明治精神であると結論付けている。
さらに読む ⇒WEB歴史街道出典/画像元: https://rekishikaido.php.co.jp/detail/2257秋山真之の合理的な判断と、日本の王道を重んじる精神は、現代にも通じる教訓ですね。
侵略をしないという姿勢は、今こそ見習うべきと感じます。
戦後80年を迎え、旧友である弁護士からの依頼でウェブサイトを立ち上げ、コラム記事を執筆していた筆者は、大東亜戦争(太平洋戦争)と日露戦争に焦点を当てていた。
日露戦争をテーマにしたコラムでは、秋山真之作戦参謀の戦略と情報戦の勝利を分析し、物資調達の重要性を指摘。
同時に、日本が勝利の要因を分析せず、戦術や精神主義に偏ったことを問題点としていた。
日露戦争の教訓という視点は、興味深いですね。当時の状況を分析し、現代に活かせる教訓を見出すことの重要性を感じました。
「総力戦研究所」の設立と日米開戦シミュレーション
三淵乾太郎も所属!総力戦研究所の゛日本必敗゛の理由は?
資源とソ連参戦による長期戦での敗北。
第2章では、真珠湾攻撃の半年前に日本必敗を予測した『総力戦研究所』に焦点を当てます。
開戦に至るまでの意思決定の過程を解説します。
公開日:2024/08/02

✅ 真珠湾攻撃の約半年前に、エリートを集めた「総力戦研究所」のシミュレーションで「日本はアメリカに負ける」と予測されていた。
✅ 太平洋戦争は軍部の暴走による無謀な戦争だったという見方は表面的であり、開戦前に適切な人材とデータによるシミュレーションが行われ、日本必敗という結論も明確に予測されていた。
✅ 状況の分析と予測はできていたにも関わらず開戦に至った背景には、日本らしい、現代にも通じる意思決定の過程があった。
さらに読む ⇒婦人公論.jp|芸能、事件、体験告白……知りたいニュースがここに!出典/画像元: https://fujinkoron.jp/articles/-/13269?display=fullシミュレーションで日本必敗と予測されていたとは驚きです。
その結果が出ているにも関わらず、開戦に至った背景に興味があります。
筆者は、NHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』に登場する星航一のモデルである三淵乾太郎が所属していた「総力戦研究所」について解説する。
この研究所は、1940年秋に内閣総理大臣直轄で設立され、陸海軍、官僚、民間から選抜されたエリートが集められ、国家総力戦の研究と教育訓練を目的とした。
対アメリカ開戦を想定したシミュレーションを行い、その結果、日本必敗という結論に至った。
この結論は、石油資源を巡る南進政策と日米開戦が長期戦となり、最終的にはソ連参戦によって敗北を招くと分析した結果であった。
総力戦研究所の存在自体、正直初めて知りました。当時のエリートたちが、すでに開戦後の結果を予測していたというのは衝撃的です。
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日米開戦をシミュレーションした「模擬内閣」。'日本必敗'の提言は無視され、大惨事に。現代の国家戦略にも通じる教訓を、終戦記念日に再考。