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映画監督 朴壽南(パク・スナム)監督の半生と在日コリアンとしての記録映画、そして『よみがえる声』とは?朴壽南監督、在日コリアンとしての記録映画

在日コリアン2世、朴壽南監督。幼少期の差別を乗り越え、植民地支配と差別の歴史を記録し続ける。ドキュメンタリー映画『よみがえる声』は、沈黙を破り、声なき人々の証言を未来へ。釜山国際映画祭最優秀賞受賞作。歴史の真実を伝え、過去を風化させない。朴監督の半生と、膨大な記録フィルムの復元を描く、魂のドキュメンタリー。

映画監督 朴壽南(パク・スナム)監督の半生と在日コリアンとしての記録映画、そして『よみがえる声』とは?朴壽南監督、在日コリアンとしての記録映画

📘 この記事で分かる事!

💡 映画『沈黙−立ち上がる慰安婦』は、日本軍「慰安婦」被害者の闘いを記録したドキュメンタリーです。

💡 『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』は、被爆者の苦難を記録した朴壽南監督の代表作です。

💡 新作ドキュメンタリー映画『よみがえる声』は、在日1世の証言をデジタル化し復元する過程を追っています。

本日は、朴壽南監督の映画作品を通して、在日コリアンの方々の歴史と、その記録映画が持つ意味について紐解いていきます。

歴史の闇を照らす光 - 朴壽南監督の半生

在日コリアン監督、朴壽南は何を記録し続けた?

植民地支配と差別の歴史、被爆者の苦難

在日コリアン2世の朴壽南監督は、幼少期の民族差別体験からアイデンティティを揺るがされました。

その後、植民地支配と差別の歴史に向き合い、記録し続けています。

朴壽南(パク・スナム)監督作品
朴壽南(パク・スナム)監督作品

✅ 映画「沈黙−立ち上がる慰安婦」は、日本軍「慰安婦」として名乗りをあげた被害者たちの闘いを記録したドキュメンタリーで、DVD化された。

✅ 在日朝鮮人2世の朴壽南監督が、李玉先さんをはじめとする被害者たちの日本政府への謝罪と補償を求める活動に寄り添い、その苦闘を映像で記録している。

✅ DVDには、日本語、韓国語、英語、日本語バリアフリー版の字幕に加え、上映妨害との闘いを記録した特典映像や、李玉先さんのチャング独奏などが収録されている。

さらに読む ⇒朴壽南(パク・スナム)監督作品 powered by BASE出典/画像元: https://arirang.shopselect.net/

朴監督の作品は、日本国家主義によって抑圧された人々の声を記録し、特に日韓協定によって顧みられなかった朝鮮人被爆者の実態を映像で収めています。

その姿勢に感銘を受けました。

在日コリアン2世の朴壽南監督は、幼少期の民族差別体験からアイデンティティを揺るがされながらも、戦後の解放を経て自らのルーツを取り戻し、植民地支配と差別の歴史に向き合い、記録し続けています。

朴監督は、日本国家主義によって抑圧された人々の声を記録し、特に日韓協定によって顧みられなかった朝鮮人被爆者の実態を映像に収め、沈黙を破るべくドキュメンタリー制作を開始しました。

その代表作の一つである『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』は、被爆者の苦難を記録しています。

そして、90歳を迎えた朴監督は、半世紀以上にわたり、広島・長崎の朝鮮人被爆者や元「慰安婦」を取材してきました。

朴監督の半生と、その記録活動の原点となった出来事について、とても興味深く拝見しました。幼少期の経験が、その後の活動に大きく影響しているのですね。

奪われた魂、立ち上がる声 - 小松川事件から映画制作へ

朴壽南監督、映画『よみがえる声』で何を伝えた?

過去の記憶と、在日朝鮮人の過酷な状況。

朴壽南監督の新作ドキュメンタリー映画『よみがえる声』は、今年夏の公開に向けて準備中です。

本作品は、在日1世らの証言映像をデジタル化し復元する過程を追っています。

よみがえる声』公開のためのクラウドファンディング、本日まで – イオWeb
よみがえる声』公開のためのクラウドファンディング、本日まで – イオWeb

✅ 在日朝鮮人2世の朴壽南監督の新作ドキュメンタリー映画『よみがえる声』が、今年夏の公開に向けて準備中である。

✅ 本作は、朴監督がこれまでに撮影した在日1世らの証言映像をデジタル化し復元する過程を追ったもので、娘の朴麻衣さんも共同監督として参加している。

✅ 『よみがえる声』は、2023年の釜山国際映画祭で最優秀賞を受賞し、日本国内では高円寺ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞。現在、劇場公開に向けたクラウドファンディングが行われている。

さらに読む ⇒【特集】とっておきのハンドメイド出典/画像元: https://www.io-web.net/ioblog/2025/05/15/97312/

朴監督は、自身も皇国少女として教育を受けながら差別を経験し、小松川事件をきっかけに在日1世たちの声の記録活動を開始しました。

その行動力に頭が下がります。

朴壽南監督は1935年に日本で生まれ、日本の皇民化教育を受けて育ちました。

創氏改名や朝鮮語禁止など、植民地支配により名前や言葉、文化を奪われた経験を語り、自身も天皇を神と信じる皇国少女として教育されながら、朝鮮人であるという理由で差別を受けた経験を語ります

1958年の「小松川事件」をきっかけに、在日1世たちの声の記録活動を開始。

在日ゆえに就職を拒まれ極貧生活を送っていた李珍宇の助命請願運動に参加し、彼の死を通して在日朝鮮人の置かれた過酷な状況を痛感しました。

李さんの死後、朴監督は朝鮮の子どもたちのために私塾を開き、差別と闘うための教育を行いました。

これらの活動は、映画『よみがえる声』にも描かれており、朴監督と娘の朴麻衣共同監督によって、過去の記憶を未来に伝えるための試みとして、映画は完成しました。

朴監督の生い立ち、そして小松川事件が、その後の活動に繋がっているのがよくわかりました。映画を通して、より深く知ることができそうで楽しみです。

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記録映画『よみがえる声』。朴壽南監督の半生と、歴史の闇に消された声の記録。国際映画祭で絶賛、未来へ繋ぐ。今、その真実を世界へ!