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『昭和16年夏の敗戦』から学ぶ教訓:総力戦研究所と日本の敗戦(シミュレーション、開戦、歴史の教訓?)「昭和16年夏の敗戦」:あの日の日本と、現代への問いかけ

太平洋戦争開戦直前、日本は「総力戦研究所」で日米開戦のシミュレーションを実施。結果は「日本必敗」だった。しかし、その提言は無視され、日本は開戦へと突き進んだ。歴史は、なぜ過ちを繰り返すのか? 猪瀬直樹『昭和16年夏の敗戦』と、NHKスペシャルドラマ「シミュレーション」が描く、組織と個人の葛藤、そして現代社会への警鐘。2025年刊行予定の解説書にも注目!

『昭和16年夏の敗戦』から学ぶ教訓:総力戦研究所と日本の敗戦(シミュレーション、開戦、歴史の教訓?)「昭和16年夏の敗戦」:あの日の日本と、現代への問いかけ

📘 この記事で分かる事!

💡 1940年に設立された総力戦研究所の役割と、開戦前のシミュレーション結果を紹介します。

💡 シミュレーションで日本必敗という結果が出たにも関わらず、開戦に至った原因を考察します。

💡 個人の意思と組織の空気、そして歴史から学ぶ教訓を、現代の視点から掘り下げます。

今回の記事では、太平洋戦争開戦前の日本の状況を詳細に分析した『昭和16年夏の敗戦』を中心に、その内容と現代への教訓を紐解いていきます。

破滅へのカウントダウン:総力戦研究所の誕生と使命

日本が総力戦に備え設立した機関は?

総力戦研究所。人材育成を担った。

1940年、日本は国家の総力を研究する「総力戦研究所」を設立。

優秀な人材が集められ、日米開戦を想定したシミュレーションが実施されました。

その結果は、日本の運命を左右することに。

戦後80年】独自・日米開戦前に敗戦を予測した「総力戦研究所」所長の孫・飯村元駐仏大使が語る「なぜ負けると分かっていながら戦争に突入したのか」(日テレNEWS NNN)
戦後80年】独自・日米開戦前に敗戦を予測した「総力戦研究所」所長の孫・飯村元駐仏大使が語る「なぜ負けると分かっていながら戦争に突入したのか」(日テレNEWS  NNN)

✅ 日米開戦前、総理大臣直属の「総力戦研究所」が机上演習を行い、日本必敗の予測を出したが、当時の日本は国内の混乱により統一した意思を形成できず、戦争に突入した。

✅ 研究所所長を務めた飯村穣元陸軍中将の孫である飯村豊元駐仏大使は、祖父への思いを語るとともに、なぜ負けると分かっていながら戦争に突入したのかを問い、教訓を探求している。

✅ 研究所には各省庁や民間企業の優秀な人材が集められ、日米戦争のシミュレーションが行われたが、その結果は日本の国策に反映されることはなかった。

さらに読む ⇒Yahoo!ニュース出典/画像元: https://news.yahoo.co.jp/articles/792fa92f242a8d4d7ecfaec908f3aa7f0f3c128e

総力戦研究所の誕生とその使命は、当時の日本の危機感と焦りを象徴していますね。

人材育成に力を入れたものの、その結果が国策に反映されなかったのは、非常に興味深いところです。

1940年、日本は近代戦における総力戦の重要性を認識し、国家の総力に関する調査研究と教育訓練を目的とした「総力戦研究所」を設立しました

近衛文麿首相直轄のこの研究所は、各省庁、軍、民間から選抜された優秀な人材を集め、国家総力戦体制に向けた人材育成を担いました。

所長には飯村元陸軍中将が就任し、日米開戦を3ヶ月後に控えた1941年夏には、日米開戦を想定したシミュレーションを実施しました。

これは、日本の未来を決定づける重要な試みとなりました。

なるほど、総力戦研究所ですか。近衛文麿首相直轄だったんですね。当時の日本の最高学府から選ばれたエリートたちが集められたというのだから、かなり期待されていたんでしょうね。

シミュレーションが示す現実:日本必敗という結論

総力戦研究所、日本必敗を予測!その理由は?

国力の限界、船舶損失予測、造船能力不足。

シミュレーションの結果は、日本必敗という衝撃的なものでした。

しかし、その結果は当時の政治状況の中で無視され、開戦へと突き進むことになります。

その詳細を解説します。

結論は日本必敗「総力戦研究所」は実在した

公開日:2024/08/20

結論は日本必敗「総力戦研究所」は実在した

✅ NHK朝ドラ「虎に翼」で紹介された「総力戦研究所」は、日米開戦前に日米戦争のシミュレーションを行い、日本必敗という結論を出していた。

✅ しかし、当時の陸相・東條英機は、机上演習の結果を重視せず、戦争を回避するどころか口止めし、その結果、日本は敗戦を迎えた。

✅ 記事は、現代においても「総力戦研究所」のような分析力と判断力を市民が持ち、問題に対しNOと声を上げる必要性を訴えている。

さらに読む ⇒田中優の゛持続する志゛出典/画像元: https://tanakayu.com/souryokusenkenkyuujo/

陸相であった東條英機によって、シミュレーション結果が軽視されたというのは、非常に恐ろしい事実ですね。

もし結果が受け入れられていたら、歴史は大きく変わっていたかもしれません。

総力戦研究所のシミュレーションは、単なる机上の空論ではありませんでした。

軍事、外交、経済などの詳細なデータに基づき、長期消耗戦における日本の国力の限界を徹底的に分析しました

その結果、模擬内閣は「日本必敗」という結論を導き出したのです。

海軍大臣役は、国力上の敗北を明言し、これは、ロイズのデータを基にした船舶損失の予測が、日本の造船能力を大きく上回り、長期戦に耐えられないという結論に繋がったことなどからも裏付けられました。

この結果は、開戦後の実際の戦況、東京大空襲やソ連参戦など、その後の現実と合致することになります。

ええっ、日本必敗だったんですか!? それを無視して開戦したって、すごいですね…。当時の人たちは、そんなこと知らなかったんでしょうか?

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