古代ローマの貨幣と生活:当時の物価はどれくらい?古代ローマの貨幣と物価~パンの値段から読み解く庶民の暮らし~
古代ローマの貨幣は、金貨からアス銅貨まで、多様な価値を持つ経済の基盤でした。庶民の生活費や税、貨幣のデザイン、そして皇帝の権威まで、貨幣を通してローマ帝国の歴史と社会構造が明らかに。ポンペイ遺跡の家計簿を紐解き、当時の物価や人々の暮らしを鮮やかに再現します。単なる通貨以上の価値を持つコインの世界へ。
💡 古代ローマでは、アウレウス(金貨)、デナリウス(銀貨)、アス(銅貨)など様々な種類の貨幣が流通していました。
💡 ポンペイ遺跡の家計簿から、パン8アス、油3アス、ワイン2アスなど、当時の物価の具体的な例がわかります。
💡 ローマ兵の給料は年収900セステルティウスでしたが、当時の物価を考えると決して高額ではありませんでした。
本日は古代ローマの貨幣と物価について、いくつかの章に分けて詳しく見ていきます。
古代ローマの貨幣と物価
古代ローマの通貨はどんな種類があった?
金貨、銀貨、青銅貨
古代ローマの貨幣は様々な種類があり、それぞれの価値が異なっていたんですね。

✅ 古代ローマの貨幣には、アウレウス(金貨)、デナリウス(銀貨)、セステルティウス(青銅貨)、デュポンディウス(青銅貨)、アス(銅貨)などがあり、日常生活ではアス銅貨が最も多く使われていました。
✅ ポンペイ遺跡で見つかった家計簿から、当時の物価がわかります。例えば、パンは8アス、油は3アス、ワインは2アス、チーズは1アスなど、現代の感覚では非常に安価です。
✅ ローマ兵の給料は年収900セステルティウス(3600アス)で、当時の物価から考えると決して高いとは言えない金額でした。
さらに読む ⇒古代ローマライブラリー|古代ローマ専門情報メディア出典/画像元: https://anc-rome.info/money/当時の物価は現代と比べると非常に安価だったことがわかります。
アス銅貨が庶民の生活を支えていたのでしょう。
古代ローマの貨幣は金貨、銀貨、青銅貨など多種多様で、それぞれ固有の価値を持っていました。
当時の通貨単位はアス銅貨が一般的で、食料品や生活用品の値段が記録されており、ポンペイ遺跡の家計簿から、庶民の生活費がわかります。
当時のローマ帝国では、金貨と銀貨だけが納税に認められており、アス銅貨が広く流通していました。
貨幣のデザインはたった3人の造幣官によって決定され、彼らの権威が反映されていました。
アウグストゥスの在位中には、550種類もの異なる貨幣が発行されました。
古代ローマの貨幣について、とても興味深い内容でした。当時の生活が目に浮かぶようです。詳細な情報ありがとうございます。
古代ローマの生活費と物価の具体例
古代ローマの物価はどのくらいだった?
1アスは50~100円
古代ローマの生活費を具体的に知る手がかりとなる情報ですね。

✅ この記事は、古代ローマの貨幣価値と生活費について、当時の小麦の値段やパンの値段を参考に考察しています。
✅ 具体的には、1アスを80円と仮定し、1人1日分のパンの値段を2アスと計算することで、当時の生活費を推定しています。
✅ また、ポンペイのある家族の5日間の買い物を例に挙げ、当時の食生活や物価について詳しく解説しています。
さらに読む ⇒(河島思朗)出典/画像元: https://www.vdgatta.com/note_coin.htmlパンの値段を基準に1アスを50円から100円と推定しているんですね。
当時の生活費の推定額も興味深いです。
河島氏は、パンの値段を基準に1アスを50円から100円くらいと推定し、『西洋古代史料集』の1アス80円の仮定が妥当と考えています。
家族4人が最低限の生活を送るには、年間400セステルティウス(12万8千円)、ローマ市民が質素に生活するには年間2万セステルティウス(640万円)が必要だったと推定されています。
ポンペイの家の5日間の買い物を例に、チーズ、パン、オリーブ油、ぶどう酒、野菜、小麦など幅広い品目を紹介しています。
1アスを80円と仮定して生活費を推定する話、とても分かりやすかったです!ポンペイの買い物例も参考になりますね。
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古代ローマ帝国の栄枯盛衰を映すコイン。経済、政治、社会の変化を刻み、皇帝の肖像が語る。歴史と美が凝縮された、貴重なコレクション。