徳川忠長の悲劇：将軍家の内紛と運命 (？)忠長の生涯：家光との対立、自刃、そして真相

本日は、徳川忠長の生涯について、彼の生い立ちから最期までを詳しく見ていきましょう。

愛されし王子、そして反発

本章では、忠長が兄・家光に反発し、その行動が周囲に与えた影響を詳しく見ていきます。

なぜ家光の弟・徳川忠長は自害した？将軍候補のハシゴを外され愚行を繰り返し

公開日:2024/12/05

✅ 徳川忠長は、将軍の弟でありながら、兄である家光に対する敬意を欠いた行動を繰り返した結果、幕府から自刃を命じられました。

✅ 忠長の行動には、兄の家光を軽視する態度が見られ、例えば、家光の住む江戸城西の丸で鴨狩りをしたり、その鴨を秀忠の食事に出すなど、度を越した行為がありました。

✅ 忠長の自刃は、彼の傲慢な行動が招いた結果であり、将軍家における秩序と礼節の重要性を改めて示す出来事と言えるでしょう。

さらに読む ⇒（武将ジャパン）出典/画像元: https://bushoojapan.com/jphistory/edo/2024/12/05/164440

忠長の傲慢な行動は、将軍家の秩序を揺るがすものでしたね。

特に、鴨狩りのエピソードは、家光への挑発と見なされても仕方ないでしょう。

徳川忠長は、徳川秀忠の三男として生まれ、兄の家光よりも容姿端麗で才能豊かだったため、両親から溺愛されました。

家光が幼少期に病弱だったことから、忠長が将軍職を継ぐ可能性も期待されていました。

しかし、家康は徳川政権の安定のために長子相続を重視し、家光を跡継ぎに指名しました。

忠長はその後、甲斐・駿河・遠江の50万石を与えられ、親藩大名となりました。

しかし、忠長は兄の家光に対して反発的な態度をとり、周囲を顧みない行動を繰り返しました。

例えば、家光が京都へ上洛する際に、大井川に勝手に橋をかけたり、腹違いの弟に徳川姓を名乗るようけしかけるなど、家光への反抗が目立ちました。

さらに、家光が鴨狩りをした際に、その鴨を秀忠の食事に出したうえで、自ら撃ち取ったことを自慢したことで、秀忠の怒りを買い、食事を途中で止めて出て行ってしまいました。

この事件は、忠長と家光の関係が悪化していくきっかけとなりました。

鴨狩りのエピソードは、忠長の性格を象徴していますね。もう少し、当時の政治的背景や、家光との関係に関する情報があれば、さらに理解が深まると思います。

暴走と幽閉

忠長の幽閉と、その背景にあった人間関係を詳しく見ていきましょう。

徳川家光の弟・忠長、なぜ自害？謎の生涯を解き明かす一冊群馬県：朝日新聞

公開日:2022/02/27

✅ 徳川家光の弟・忠長は、兄との確執により自害に追い込まれたとされてきましたが、本書では信頼度の高い史料に基づいて、忠長の生涯が詳細に描かれています。

✅ 忠長の非行により謹慎処分を受けた後、高崎への幽閉と領地没収という厳しい処分が下されました。これは、家光への不遜な態度が改善されなかったためと考えられます。

✅ 忠長の幽閉先が高崎になったのは、高崎藩主の安藤家と徳川家の繋がりによるものです。安藤家は徳川家と深い関係があり、特に安藤重長の父は、大坂の陣で徳川秀忠の側近として活躍していました。また、重長の妻は忠長の母であるお江の養女でした。

さらに読む ⇒朝日新聞デジタル：朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASQ2V6TZLQ2QUHNB001.html

幽閉先の高崎藩主との繋がりは興味深いですね。

様々な人間関係が複雑に絡み合い、忠長の運命を左右したことがよくわかります。

忠長の暴走は続き、家臣を斬り殺すなどの暴挙を重ねるようになりました。

彼の言動は周囲を不安にさせ、家光は忠長を甲府に謹慎処分としました。

しかし、忠長は謹慎中でも改心せず、家臣団を混乱させるなど、将軍職の継承権を持つ忠長の存在そのものが、秀忠亡き後の不安定な状況の中で、代替わりの危機を深めていたとされています。

家光は、忠長を幽閉し、自害に追い込むことで、この危機を回避しようとしました。

忠長の幽閉先が高崎になったのは、当時高崎藩主だった安藤重長との関係が背景にあったと考えられています。

安藤重長の父・重信は、大坂の陣で徳川秀忠の側近として活躍し、大坂城落城の際には、豊臣秀頼の妻だった千姫（秀忠の娘）の救出に貢献しました。

また、重長の妻は、忠長の母・お江の養女であり、安藤家は織田家の系譜にあったため、忠長の幽閉先として安藤家を選んだと考えられます。

忠長の行動は、現代の私たちから見ても理解しがたい部分があります。様々な史料を基に分析することで、その真相に迫れる可能性がありますね。