昭和恐慌とは?世界大恐慌と日本の苦境を徹底解説!(?)昭和恐慌:世界恐慌の影響と日本の経済、社会への影響
1929年の世界恐慌は日本を震撼させ、昭和恐慌を引き起こした。輸出不振、デフレ、金解禁が重なり、農村は壊滅的な打撃を受けた。貧困、失業が蔓延し、社会不安が拡大。高橋是清による大胆な財政政策が事態を打開したが、その爪痕は深かった。現代にも通じる、世界経済との連動性、経済政策の重要性を示唆する、戦前最大の経済危機を振り返る。
💡 世界恐慌によって、日本の基幹産業であった生糸輸出が停滞し、経済に深刻な打撃を与えました。
💡 農村部では、米や生糸の価格暴落によって、貧困が深刻化し、社会問題となりました。
💡 政府は、金輸出再禁止や高橋是清による財政政策を実施し、恐慌からの脱出を図りました。
今回は、世界恐慌の影響を受け、日本が経験した昭和恐慌について掘り下げていきます。
それでは、詳細を見ていきましょう。
世界恐慌と日本の苦境
世界恐慌は日本でどんな影響を与えましたか?
生糸販売低迷、デフレ加速
今回の記事では、昭和恐慌における日本の生糸産業への影響と、その背景にある世界恐慌について解説します。
公開日:2020/05/18

✅ 記事は、新型コロナウイルスによる経済危機が「大恐慌以来」と言われるほど深刻であることを引き合いに出し、日本の昭和恐慌における生糸産業への影響について解説しています。
✅ 明治・大正時代、日本は繊維産業、特に生糸輸出で経済成長を遂げ、米国への輸出が全体の6割を占めるなど、世界でトップシェアを誇っていました。
✅ しかし、第二次世界大戦後、重工業や化学繊維の台頭に押され、生糸産業は衰退していきました。昭和恐慌は、米国での大恐慌の影響に加え、日本の生糸産業に対する需要減退によって深刻化し、日本の経済に大きな打撃を与えました。
さらに読む ⇒週刊エコノミスト出典/画像元: https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200526/se1/00m/020/023000c生糸輸出で経済成長を遂げた日本が、世界恐慌の影響でいかに苦境に立たされたのか、その過程がよく分かりました。
1929年、アメリカで発生した株価大暴落が引き金となり、世界恐慌が到来しました。
世界恐慌の影響は日本にも及び、日本の主力輸出品である生糸の販売が低迷し、在庫増加による価格下落が発生しました。
加えて、1930年の金本位制再開に伴う通貨量の削減により、デフレーションが加速しました。
このデフレーションは、企業の利益減少、リストラ、設備投資の抑制を引き起こし、失業者の増加に繋がりました。
生糸産業の衰退と世界恐慌の影響が、日本の経済にこれほど大きな影響を与えたとは、驚きです。
農業恐慌:農村部の悲劇
昭和恐慌は農業にどんな影響を与えた?
深刻な不況に
この章では、昭和恐慌が農村部に与えた影響について詳しく見ていきましょう。
小作制度の問題も深く関わってきます。

✅ 明治時代以降、小作制度が継続され、地主と小作人の従属関係が生まれ、小作人は高い小作料を支払わされ、貧困に苦しむ状況に陥りました。
✅ 貧困に苦しむ農民は借金をし、金貸しによる高利貸しによって借金は膨れ上がり、借金返済地獄に陥りました。
✅ 金貸しは借金返済が滞ると田畑を差し押さえ地主となり、農民はさらに貧困化し、土地所有は集中し、農村における不平等な社会構造が深刻化しました。
さらに読む ⇒大正・昭和日の追憶出典/画像元: https://kazuya-hatayama.xyz/showa-agricultural-panic/農村部の貧困と、そこから派生した問題の深刻さが伝わってきますね。
当時の農民の方々の苦労が目に浮かびます。
昭和恐慌は、特に農業に大きな打撃を与えました。
コメと生糸の価格暴落により、農民の収入は激減し、農村地域では深刻な貧困が広がりました。
若い女性の身売りや、栄養不足の子供たちの増加が見られるなど、悲惨な状況に陥りました。
この農業分野における深刻な不況は、昭和農業恐慌と呼ばれています。
農村の貧困がここまで酷かったとは、知りませんでした。勉強になります。
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昭和恐慌、戦前最大の経済危機! 世界恐慌、円高、緊縮財政が複合的に影響。高橋是清の財政政策が救済。現代にも通じる経済危機への教訓。