富雄丸山古墳の謎? 蛇行剣と鼉龍文盾形銅鏡の発見が示すものとは?富雄丸山古墳の出土品に見る古代日本の金属工芸技術
日本最大の円墳、富雄丸山古墳から国宝級の発見! 4世紀後半の謎を解き明かす、蛇行剣と鼉龍文盾形銅鏡が出土。世界最古級の蛇行剣や類例のない盾形銅鏡は、当時の権力と技術の粋を集めたもの。古墳の構造、葬送儀礼、そして空白の150年の秘密に迫る。新たな発見が、歴史のベールを剥がす!
💡 富雄丸山古墳から、日本最大級の蛇行剣と、珍しい盾形銅鏡が出土しました。
💡 古墳の構造や、埴輪列、湧水施設形埴輪などの発見から、当時の祭祀の様子が明らかに。
💡 出土品の精巧な作りと、古墳の規模から、被葬者の権威と、当時の金属工芸技術の高さを考察。
それでは、日本最大級の円墳である富雄丸山古墳の発掘調査から明らかになった、様々な事実について、詳しく見ていきましょう。
富雄丸山古墳:新たな発見と謎
富雄丸山古墳の最新発見で明らかになったことは?
新たな埋葬施設と遺物
今回の調査では、4世紀後半の富雄丸山古墳から、貴重な遺物が出土。
その詳細をご紹介します。

✅ 奈良県にある日本最大級の円墳である富雄丸山古墳の現地公開に行って、出土した鼉竜文盾形銅鏡と蛇行剣について見学してきました。
✅ 現地では、保存作業中の実物ではなく、透過X線写真や実寸大サンプルが展示されており、鼉竜文盾形銅鏡は、倭鏡で見られる鼉竜文に加えて鋸歯文などの独特な文様が見られることがわかりました。また、日本最大級の蛇行剣は長さ約267cmで、鞘なども残存していることがわかりました。
✅ 古墳本体は直径110m前後の円墳で、埼玉県の丸箸山古墳を上回る国内最大の円墳であることがわかっています。見学ルートは、発掘区を経由して丘の頂上へ登り、その後、銅鏡と剣が見つかった埋葬施設へと下るコースとなっています。現地では、墳丘裾や埴輪列など、古墳の構造や当時の様子を見学することができました。
さらに読む ⇒(ギガジン)出典/画像元: https://gigazine.net/news/20230128-tomio-maruyama-ancient-tomb/蛇行剣と銅鏡の実物展示は叶いませんでしたが、写真やサンプルからその迫力を感じることができました。
古墳の構造や埴輪列からも、当時の様子を想像できますね。
富雄丸山古墳は、4世紀後半に築造された日本最大の円墳であり、その規模と構造は、これまでの調査で次第に明らかになってきています。
2019年12月の発掘体験会では、造り出し部分の埋葬施設から出土した盾形銅鏡と巨大な蛇行剣が注目を集めました。
しかし、なぜ円墳の頂上ではなく、造り出しに埋葬施設が作られたのかなど、多くの謎が残されていました。
2023年1月には、第6次調査で「鼉龍文盾形銅鏡」など新たな発見が発表され、再び注目を集めています。
これらの発見は、富雄丸山古墳の被葬者や埋葬施設の構造、そして古墳時代における葬送儀礼の複雑さを浮き彫りにし、さらなる研究を促しています。
富雄丸山古墳は、謎多き4世紀後半の空白の150年という時代を描いた貴重な史料であり、今後も新たな発見が期待されています。
興味深いですね。被葬者や埋葬方法など、まだ謎が多いところが、歴史ロマンを掻き立てられます!
発見された蛇行剣と鼉龍文盾形銅鏡
富雄丸山古墳で発見された蛇行剣の最大の特徴は?
世界最長の鉄剣
出土した蛇行剣と盾形銅鏡について、その詳細な情報をお伝えします。

✅ 奈良市富雄丸山古墳で、国内最大級の盾形銅鏡と蛇行剣が出土しました。
✅ 盾形銅鏡は、盾と鏡を合体させた斬新なデザインで、高度な青銅器製作技術を示しています。
✅ 蛇行剣は、国内でこれまで発見された鉄剣の中で最も長く、高度な鉄器製作技術が駆使されていることを物語っています。
さらに読む ⇒奈良新聞デジタル出典/画像元: https://www.nara-np.co.jp/news/20230126202829.html蛇行剣は、形状、漆塗り、鞘の石突など、これまでの発見例と異なる特徴が興味深いです。
盾形銅鏡の斬新なデザインも、当時の技術力を物語っていますね。
富雄丸山古墳の第6次調査では、造出し上段の粘土槨から、蛇行剣と鼉龍文盾形銅鏡が出土しました。
蛇行剣は、全長237cm、刃部が6回屈曲する長大な鉄剣で、4世紀以前の時期において世界的に見ても例のないものです。
この蛇行剣には、これまで例のない構造の把と鞘が装着されていたことが判明しました。
把は全長38cm前後で、全面に黒漆が塗られており、大きな楔形把頭が特徴です。
鞘は全長248cmで、広葉樹で作られており、鞘口と鞘尻には黒漆塗の文様があります。
鞘尻には細長い石突がついており、古墳時代の刀剣の鞘で初めて確認されたものです。
この蛇行剣は、剣と刀のデザインを併せ持つハイブリッド構造であり、東アジア最大の蛇行剣の特異な全体像を明らかにしました。
中期以降に盛行する刀装具と剣装具は、このようなものから分化していく可能性があり、古墳時代の刀剣装具の系譜を考えるうえで重要な新資料です。
また、鼉龍文盾形銅鏡は倭鏡工人によるもので、類例のないものであり、蛇行剣は日本最大の鉄剣で最古の例となります。
すごい!こんなすごいものが、昔の人によって作られていたなんて、本当にロマンがありますね!
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日本最大の円墳、富雄丸山古墳で、最古の湧水施設形埴輪や国宝級の金属器を発見! 鼉龍文盾型銅鏡と蛇行剣が示す、古墳時代の権威と金属工芸技術の粋。