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戦跡と記憶を巡る旅:日本の戦争遺跡と保存活動の現状は?日吉台地下壕から冷戦時代のシェルターまで:歴史的遺産の保存と公開

終戦から69年、神奈川県港北区に残る戦争遺跡。慶應義塾大学日吉キャンパスの地下壕は、宅地開発による破壊の危機に。安藤広道先生の研究プロジェクトによる報告書刊行!連合艦隊司令部地下壕や映画の記録など、貴重な資料が満載。冷戦時代の地下シェルター、REGANVestやパリの地下壕など、世界の事例も紹介。戦争と冷戦の記憶を未来へ。

戦跡と記憶を巡る旅:日本の戦争遺跡と保存活動の現状は?日吉台地下壕から冷戦時代のシェルターまで:歴史的遺産の保存と公開

📘 この記事で分かる事!

💡 太平洋戦争末期の地下壕、日吉台地下壕など、日本各地に残る戦争遺跡の現状について解説します。

💡 戦争遺跡の保存活動と、その重要性。未来へ繋ぐための取り組みについて焦点を当てます。

💡 日吉キャンパスに残る戦争の記憶や、世界各地の地下シェルターなど、多角的な視点から考察します。

本日は、日本の戦争遺跡と、それらを巡る保存活動についてご紹介します。

それでは、まずこの記事でご紹介する内容を3つのポイントにまとめました。

戦火の爪痕:日本の戦争遺跡と保存への課題

神奈川の戦争遺跡、保存の危機?何が問題なの?

宅地開発で出入口が破壊。保存が難しくなっている。

まず、日本の戦争遺跡の現状についてです。

神奈川県港北区では、旧海軍連合艦隊司令部地下壕など、貴重な戦争遺跡が残されています。

慶應キャンパス下の戦争遺跡「海軍地下壕」を学ぶ、港北図書館で展示や講演会

公開日:2015/08/07

慶應キャンパス下の戦争遺跡「海軍地下壕」を学ぶ、港北図書館で展示や講演会

✅ 太平洋戦争末期に旧海軍連合艦隊の司令部が置かれた日吉台地下壕に関するパネル展示が、港北図書館で開催されています。

✅ 展示は「日吉台地下壕保存の会」が主催しており、8月16日まで行われ、9日には講演会も開催されます。

✅ 日吉台地下壕は貴重な戦争遺産として保存活動が行われており、見学会などの窓口として「日吉台地下壕保存の会」が活動しています。

さらに読む ⇒日吉・綱島・高田エリアなど港北区北部に暮らし通う人の地域情報サイト | 横浜日吉新聞出典/画像元: https://hiyosi.net/2015/08/05/chikagou/

日吉台地下壕保存の会による展示や講演会が行われていることは、素晴らしいですね。

保存活動が活発に行われていると知り、心強く感じます。

終戦から69年を経た現在も、神奈川県港北区には日本軍が使用した戦争遺跡が残されており、貴重な歴史的遺産として注目を集めています。

特に著名なのは、慶應義塾大学日吉キャンパスに位置する連合艦隊司令部地下壕です

しかし、昨年、民有地部分の出入口が宅地開発により破壊されるという出来事があり、戦争遺跡の保存の難しさが浮き彫りになりました。

これは、全国的な保存措置の必要性を訴えるきっかけとなっています。

なるほど、宅地開発で遺跡が破壊される事例もあるんですね。全国的な保存措置の必要性、これは本当に重要ですね。危機感を感じます。

消えた映画の風景:日吉キャンパスに残る戦争の記憶

慶應日吉キャンパスの戦争遺跡研究、核心は?

地下壕群の測量調査と映画記録の検証。

次に、日吉キャンパスに残る戦争の記憶についてです。

慶應義塾大学の安藤教授は、デジタルアーカイブを活用し、一般参加型の場を提供しています。

場所とモノで戦争の記憶と歴史を繋いでいく / デジタルアーカイブが広げる「パブリック」な考古学~慶應義塾大学 文学部教授 安藤広道様~ #

公開日:2024/12/26

場所とモノで戦争の記憶と歴史を繋いでいく / デジタルアーカイブが広げる「パブリック」な考古学~慶應義塾大学 文学部教授 安藤広道様~ #

✅ 慶應義塾大学の安藤教授は、戦争遺跡に関する歴史や記憶を、様々な背景を持つ人々が対話できる「場」としての「パブリック」の提供を目指し、デジタルアーカイブを活用した活動を行っている。

✅ 公共考古学における「パブリック」を、特定の価値観や秩序を求めず、関心とコミュニケーションがあれば誰でも参加できる場と定義し、対話を通じて多様な価値観を受け入れることを重視している。

✅ 日本において「パブリック」という概念が根付きにくい背景を踏まえつつ、福澤諭吉の「演説」普及のエピソードを引き合いに出し、新たな視点や価値観を生み出す場としての「パブリック」の重要性を訴えている。

さらに読む ⇒場所とモノで戦争の記憶と歴史を繋いでいく / デジタルアーカイブが広げる「パブリック」な考古学~慶應義塾大学 文学部教授 安藤広道様~ #出典/画像元: https://digitalarchive-edu.sei-syou.co.jp/interview/prof-andou_keio-1/

安藤教授の取り組みは素晴らしいですね。

「パブリック」という概念を重視し、対話を通じて多様な価値観を受け入れる姿勢は、非常に意義深いと思います。

慶應義塾大学では、安藤広道先生を中心に、日吉キャンパス一帯の戦争遺跡に関する研究プロジェクトが進められており、その成果として報告書『慶應義塾大学日吉キャンパス一帯の戦争遺跡の研究』が刊行されました。

このプロジェクトでは、連合艦隊司令部地下壕や艦政本部地下壕など、日吉キャンパス内外の地下壕群の測量調査が行われ、その全体像が可能な限り提示されています。

報告書には、過去の関係者への聞き取り調査や手記の概要も掲載されており、今後の研究の架け橋となることが期待されています。

また、昭和36年公開の映画「あいつと私」に登場するキノコ形の竪坑が、現存する竪坑とは異なる場所に存在していたことが報告書を通じて判明し、映画の映像が貴重な記録であることを示唆しています。

映画の映像が貴重な記録である、という話は興味深いですね。過去の記録を紐解くことで、新たな発見があるというのは、歴史の面白さですね!

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日吉の地下壕や冷戦時代の秘密地下壕…貴重な記録や遺産が明らかに!歴史的資料から最新の博物館、競売まで、地下世界の今を紐解きます。