即身仏とは?:ミイラ化した僧侶たちの信仰と過酷な修行、その謎に迫る?自ら仏となった僧侶たち:即身仏の過酷な修行と信仰
江戸時代、飢餓と病に苦しむ民を救うため、自ら仏となる道を選んだ即身仏。壮絶な修行、土中入定…その背後には、深い信仰心と自己犠牲の精神があった。山形県を中心に広まった信仰と、現存する即身仏の姿、そして時代を超えて人々に感動を与えるその意味とは? 命を懸けた行為から読み解く、仏教の究極の精神性。
💡 即身仏は、自ら厳しい修行を行い、ミイラ化した僧侶の遺体。
💡 即身仏となるための修行は、木食行や土中入定など、非常に過酷。
💡 即身仏は、人々の救済を願う深い信仰心に基づいた行為。
本日は即身仏の世界へご案内します。
即身仏とは、自ら命を絶ち、ミイラ化した僧侶のこと。
なぜ彼らはそのような道を選んだのか、その信仰と過酷な修行に迫ります。
民衆救済への願い:即身仏の誕生
江戸時代の即身仏、その動機は?
人々の救済を願う深い信仰心。
即身仏は、自ら命を絶ち、ミイラとなった僧侶のことです。
飢餓や病に苦しむ人々を救済するため、自ら厳しい修行に挑みました。
今回はその誕生と、そこに至るまでの背景を探っていきましょう。
公開日:2025/01/28

✅ 即身仏は、自ら厳しい修行を行い、自らの意思でミイラのように腐敗を防いだ状態で入定した僧侶の遺体であり、日本には現在18体確認されている。
✅ 即身仏は、木の実や山菜のみを摂取する厳しい修行を経て、石室で断食し、3年3ヶ月後に掘り起こされて安置される。
✅ 山形県には多くの即身仏が安置されており、湯殿山注連寺には鉄門海上人の即身仏が安置され、ミシュランガイドで星を獲得している。
さらに読む ⇒Home出典/画像元: https://jp.neft.asia/archives/21609即身仏となるための修行は、本当に過酷だったのですね。
木の実や山菜のみを摂取する、石室で断食するなど、想像を絶します。
それでも人々を救うために、自ら命を捧げたその精神力には頭が下がります。
江戸時代、飢餓や病に苦しむ人々を救済するため、僧侶たちは自ら命を捧げ、即身仏となる過酷な修行に挑みました。
これは、人々の幸せを願って仏となるという、深い信仰心に基づいた行為でした。
特に山形県の庄内地方や置賜地方、新潟県などでは、この信仰が盛んに行われました。
最古の即身仏は室町時代前期に修行を積んだ新潟県の弘智法印であり、江戸時代には湯殿山信仰と結びつき、真言宗寺院を中心に崇拝されるようになりました。
即身仏の歴史的背景、興味深いですね。特に、江戸時代の飢饉と人々の救済への願いが結びついているという点が印象的です。山形県や新潟県での信仰が盛んだった理由も、もっと詳しく知りたいです。
過酷な修行:木食行と土中入定
即身仏の過酷な修行、その最終段階とは?
土中入定、地下での断食と読経です。
即身仏となるための修行は、非常に過酷なものでした。
木食行、土中入定など、想像を絶する修行が課せられました。
これらの修行を通して、彼らは何を目指したのでしょうか。
詳細を見ていきましょう。

✅ 即身仏は、厳しい修行を経て自らの肉体をミイラ化したもので、日本各地に安置されている。その修行は、長年の徳行、山篭り、木食行、土中入定など、非常に過酷なもの。
✅ 即身仏になるための修行は、生前に徳を積み、弟子や信者からの尊敬を集めることから始まり、雪深い場所での厳しい修行や、五穀断ちなどの食事制限を経て、最終的に土中に入定する。
✅ 土中入定後は、毒のある漆を飲み、鐘を鳴らしながら読経し、衆生救済を祈願する。息絶えた後、三年三ヶ月後に掘り出され、即身仏として祀られる。
さらに読む ⇒日本気象協会 tenki.jp - tenki.jp出典/画像元: https://tenki.jp/suppl/emi_iwaki/2015/06/10/4001.html木食行や土中入定、どれも想像を絶する修行ですね。
特に土中入定では、3年3ヶ月もの間、地下で断食と読経を続けるというのは、現代の私たちには理解しがたいことかもしれません。
即身仏となるための修行は、想像を絶するものでした。
まず「木食行」と呼ばれる修行で体を作り、1000日から5000日にわたり五穀や十穀を断ち、山の木の実や草を食べ脂肪を削ぎ落とします。
次に、最も過酷な「土中入定」を行います。
座禅を組み、漆などを飲んで体の腐敗を防ぎ、木箱に入って地下3メートルの石室に埋められます。
石室では断食と読経を続け、鈴の音で生存を弟子に伝えます。
鈴の音が途絶えると成仏したとみなし、石室を塞ぎます。
3年3ヶ月後に掘り起こされ、体が残っていれば、衣を着せて厨子に安置され、即身仏として祀られます。
しかし、近年行われた調査では、実際には死後に人工的な加工が施されていたことが判明しています。
木食行や土中入定の具体的な内容を聞いて、その過酷さに圧倒されました。漆を飲んだり、鈴の音で合図を送ったり…まるで映画を見ているようです。本当にすごい人たちだったんですね。
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江戸時代から現代へ。即身仏信仰と、自ら仏となる道を選んだ人々の物語。鉄門海上人、佛海上人…その姿は今も人々に希望を与え続ける。