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坪内逍遥とは?近代文学と演劇に貢献した偉人?日本近代文学の父、坪内逍遥の生涯と功績

明治を駆け抜けた文豪、坪内逍遥。日本の近代文学を拓いた『小説神髄』、写実主義を体現した『当世書生気質』で文壇に新風を吹き込む。シェイクスピア研究の第一人者としても知られ、演劇改良にも尽力。文学、演劇、教育…多岐にわたる活動を通して、日本の文化に多大な影響を与えた逍遥の波乱万丈な生涯を紐解きます。

坪内逍遥とは?近代文学と演劇に貢献した偉人?日本近代文学の父、坪内逍遥の生涯と功績

📘 この記事で分かる事!

💡 坪内逍遥は、日本初の近代文学論『小説神髄』を発表し、日本の小説界に写実主義を提唱しました。

💡 小説『当世書生気質』を執筆し、当時の学生生活を写実的に描き、社会に影響を与えました。

💡 シェイクスピア研究の第一人者として、翻訳と演劇の発展に貢献。晩年にはシェイクスピア全集を完成させました。

本日は、日本近代文学に多大な影響を与えた坪内逍遥について、その生涯と功績を多岐に渡ってご紹介していきます。

幼少期から学生時代、そして文学への目覚め

坪内逍遥、文学の道へ!何からスタート?

幼少期の江戸文学と歌舞伎体験。

坪内逍遥は、1859年に生まれ、幼少期から文学に親しみ、東京大学で西洋文学を学びます。

その後、近代文学への道を歩み始めるまでの過程を見ていきましょう。

坪内逍遥
坪内逍遥

✅ 坪内逍遥は、尾張藩士の子として生まれ、東京大学で西洋文学を学び、日本初の近代文学論『小説神髄』を発表し、日本の近代文学に貢献した。

✅ 小説『当世書生気質』を執筆する一方、ウォルター・スコットやシェイクスピアの翻訳を行い、早稲田大学教授として教育にも尽力し、演劇の近代化にも貢献した。

✅ 晩年には、シェイクスピア全作品の翻訳を完成させ、戯曲の執筆、児童劇の指導にも携わり、シェイクスピア研究と演劇の発展に大きく貢献した。

さらに読む ⇒Wikiwand出典/画像元: https://www.wikiwand.com/ja/articles/%E5%9D%AA%E5%86%85%E9%80%8D%E9%81%A5

幼少期の経験から、東京大学での学び、文学への目覚めまで、逍遥の知的好奇心と探求心が伺えます。

多方面に渡る彼の興味が、後の偉業へと繋がったのでしょう。

坪内逍遥は1859年、美濃国(現在の岐阜県)で生まれ、本名を坪内雄蔵と言います。

幼い頃から江戸文学に親しみ、10歳で歌舞伎に触れるなど、文学的素養を育みました。

13歳で英語学校に入学し、その語学力は後にシェイクスピアの研究に活かされます。

東京大学に進学し、盟友の高田早苗らと晩成会を結成、文学論議を交わしました。

この時期、兄の病気など、人生の転機も経験しました。

なるほど、逍遥は幼い頃から歌舞伎に触れるなど、多方面に興味を持っていたんですね。その経験が、彼の多才な才能を育んだのかもしれませんね。

近代文学への道:『小説神髄』と『当世書生気質』

逍遥は何を目指した?『小説神髄』の功績は?

近代文学確立と現実描写。日本近代文学への貢献。

逍遥は、日本に写実主義を導入し、近代文学の基礎を築きました。

その代表作である『小説神髄』と『当世書生気質』について、詳しく見ていきましょう。

輝き実現に向けて: (1161) (6) 坪内逍遥『小説神髄』 / 「明治の50冊」
輝き実現に向けて: (1161) (6) 坪内逍遥『小説神髄』 / 「明治の50冊」

✅ 坪内逍遥は、著書『小説神髄』で、小説への写実主義の導入を提唱し、日本文学に大きな影響を与えた。

✅ 『小説神髄』では、主人公の設置や世態風俗の写実的描写の重要性を説き、近代文学の基盤を築いた。

✅ 逍遥の理論は二葉亭四迷らに影響を与え、言文一致体小説や自然主義文学の発展に繋がった。

さらに読む ⇒輝き実現に向けて出典/画像元: http://kagayaki56.blogspot.com/2018/02/1161-6-50.html

『小説神髄』は、それまでの日本の小説観を覆す革新的なものでしたね。

写実主義の重要性を説き、その後の文学に大きな影響を与えたことがよく分かります。

大学卒業後、東京専門学校(後の早稲田大学)で教鞭を執る傍ら、逍遥は近代文学の確立を目指します。

フランス発祥の写実主義に着目し、それまでの勧善懲悪的な物語ではなく、現実をありのままに描くことを提唱。

その理論をまとめたのが、日本初の小説評論である『小説神髄』です。

同書は小説の定義、主人公の重要性、リアリズムの必要性などを論じ、日本の近代文学に大きな影響を与えました

『当世書生気質』は、この『小説神髄』の実践編として発表され、当時の学生たちの日常生活を写実的に描き、日本の近代文学に大きな影響を与えました。

写実主義という言葉は聞いたことがありますが、具体的にどのようなものかよく分かっていませんでした。今回の解説で、少し理解が深まりました。

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明治の文豪、坪内逍遥。写実主義を提唱し、シェイクスピアを翻訳。演劇改良にも尽力し、日本の文学・演劇界を牽引した革新者!