パルテノン神殿は白くなかった!?古代ギリシャの色彩と建築技術の秘密を探る旅(?)古代ギリシャの色彩復元と、歴史的建造物の外壁塗装技術
白亜の美しさで知られるパルテノン神殿。実は鮮やかな色彩で彩られていた!最新研究で判明した古代ギリシャの色彩豊かな姿から、歴史的建造物の外壁塗装技術の進化を探る。2500年前の技術から、現代のエコ塗料まで。耐久性と美しさを両立するヒントが満載。過去の知恵を活かし、持続可能な未来の建築へ。
💡 パルテノン神殿がかつて鮮やかな色彩で彩られていたという驚きの事実。
💡 歴史的建造物の塗装技術に見る、美観と耐久性を両立させるための工夫。
💡 ヴェネツィアの建築に見る、環境への配慮と建物の長寿命化のための技術。
本日は、古代ギリシャ建築の色彩と、現代の建築技術への応用についてご紹介します。
パルテノン神殿の意外な真実から、日本の伝統的な塗装技術まで、幅広く見ていきましょう。
白くなかったパルテノン神殿
パルテノン神殿、実はカラフル? 2500年前の色鮮やかな秘密とは?
かつて鮮やかな色彩で彩られ、神話を描いていた!
皆様、古代ギリシャの建造物、特にアテネのパルテノン神殿は、白い大理石でできた美しい姿を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、実際には、私たちが思っている以上に鮮やかな色彩で彩られていたのです。

✅ 古代ギリシャは一般的に白いイメージがあるが、実際には極彩色に彩られていたことが、著書『古代ギリシャのリアル』で紹介されている。
✅ 著者の藤村シシン氏が、古代ギリシャのリアルな姿を、豊富な知識と分かりやすい語り口で解説しており、古代ギリシャの文化や人々のメンタリティにも触れている。
✅ 記事では、白亜のイメージが覆される古代ギリシャの色彩再現の展示(Bunte Götter展)が紹介され、古代ギリシャ人が海をワイン色と表現していたことなども説明されている。
さらに読む ⇒hanna_and_art’s blog | 美術を中心にさまざまな文化史関連本をご紹介します出典/画像元: https://hannaandart.com/books/kodai-girisya-no-real/古代ギリシャの建築物が、白亜ではなく極彩色だったという事実は、非常に興味深いですね。
当時の人々が、神殿を単なる建物としてではなく、芸術作品として捉えていたことが伺えます。
私たちは、アテネのアクロポリスにそびえ立つパルテノン神殿を、長い間、白い大理石の美しさを持つ建造物として見てきました。
しかし、2023年10月11日に発表された研究や、2016年にTBSの番組やYouTube動画などで紹介された情報によると、パルテノン神殿はかつて、私たちが想像する以上に鮮やかな色彩で彩られていたのです。
2500年以上前、古代ギリシャ人によって、エジプトの青、白、紫などの鮮やかな顔料が用いられ、花柄や具象画のような模様が描かれていました。
光を用いた調査法(ルミネセンス・イメージング)によって、彫刻表面に残る顔料の痕跡が発見され、その事実が明らかになりました。
これらの色は、神々の起源や神話上の要素を表していたと考えられています。
このように、長年、色がないと思われていた彫刻は、腐食や過去の修復によって色が失われていたのです。
パルテノン神殿がこんなにカラフルだったとは!長年、白亜のイメージで見ていたので、驚きです。古代ギリシャ人の美的感覚、すごいですね。
失われた色彩の痕跡
パルテノン神殿、実はカラフルだった? 知られざる真実とは?
時間の経過で失われた、鮮やかな色彩!
次に、パルテノン神殿の色彩が失われた原因と、現在の大英博物館における彫刻の返還問題について見ていきましょう。
文化財の保護と、歴史的価値の尊重という視点から、この問題を考察します。
公開日:2023/01/13

✅ イギリス文化相は、大英博物館にあるパルテノン神殿の彫刻(エルギン・マーブル)は「イギリスに所属するもの」と明言し、恒久的な返還は「オズボーン館長の意図するところではない」という見解を示した。
✅ ギリシャは長年、エルギン・マーブルの返還を求めており、大英博物館館長はギリシャ側と交渉中と報じられているが、文化相は返還に否定的な姿勢を示し、法律を変える必要はないと主張している。
✅ 大英博物館はコレクションの「解体」は否定しつつ、ギリシャとの「長期的なパートナーシップ」を検討中であり、パルテノン・プロジェクトは政府も交渉に前向きになるべきと主張している。
さらに読む ⇒BBC Home - Breaking News, World News, US News, Sports, Business, Innovation, Climate, Culture, Travel, Video & Audio出典/画像元: https://www.bbc.com/japanese/64246422大英博物館の彫刻返還問題は、文化財の所有権と保護、そして歴史的価値のバランスを考える上で、非常に重要なテーマですね。
様々な視点から議論されるべき問題だと思います。
パルテノン神殿の色彩に関する事実は、私たちが歴史的建造物を見る際の新たな視点を提供してくれます。
『NHK大英博物館3ギリシャ・パルテノンの栄光』や『古代アテネ旅行ガイド』などの資料からも、その装飾の様子を垣間見ることができます。
しかし、これらの色彩は、時間の経過とともに失われていきました。
この事実は、単に美観の問題だけでなく、パルテノン神殿が持つ文化的・歴史的価値を再認識させるものであり、大英博物館が所蔵するパルテノン神殿の大理石彫刻の返還問題をめぐる議論にも影響を与える可能性があります。
パルテノン神殿の3D復元映像や、古代ギリシャの色彩に関する再現映像などから、白いイメージが一般的である古代ギリシャ文明に対する新たな視点を得ることができます。
大英博物館の彫刻返還問題は、難しい問題ですね。歴史的背景や文化的な価値を考えると、一概には言えない部分もありますが、議論が深まることで、より良い解決策が見つかることを期待します。
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古代から現代へ。歴史的建造物の外壁塗装技術から学ぶ、美観と持続可能性。漆喰、エコ塗料が未来の建築を変える。