ソ連とは？社会主義国家の歴史と崩壊の謎に迫る(？)レーニン、スターリン、ゴルバチョフ…ソ連を揺るがした指導者たちの軌跡

それでは、ソ連の成立から崩壊までの歴史を、様々な視点から紐解いていきましょう。

ソ連の誕生と理想

ソ連の始まりは、1917年の十月革命。

レーニンはボリシェヴィキを率いて権力を掌握し、社会主義国家の建設を目指しました。

その過程は、激動と混乱に満ちていました。

10）ロシア十月革命とレーニンの権力掌握の流れをざっくりと解説

✅ 記事は、ヴィクター・セベスチェン著『レーニン 権力と愛』を引用し、レーニンが権力を獲得し、維持することに執着していた様子を解説しています。

✅ レーニンは、十月革命で権力を掌握した後、その権力を維持するために秘密主義的、疑い深く、非寛容な体制を築き、社会主義の理想のために虚偽やテロルを正当化しました。

✅ レーニンは、権力の快楽を味わったものの、金やぜいたくのためではなく、自分の思想を他者に押し付け、人々を支配することに喜びを感じていたと分析されています。

さらに読む ⇒【日々是読書】僧侶上田隆弘の仏教ブログ出典/画像元: https://shakuryukou.com/2021/03/22/dostoyevsky281/

レーニンがいかに権力に執着していたか、そしてその権力維持のためにどのような手段を用いたのか、興味深い分析ですね。

社会主義の理想と現実の乖離も感じられます。

ソビエト連邦（ソ連）は、1917年の十月革命を経て1922年に成立し、1991年まで存在した世界初の社会主義国家です。

広大なユーラシア大陸に15の共和国から構成され、面積は地球の陸地面積の約6分の1を占め、人口は約2億9000万人を擁していました。

その歴史は、レーニンによるボリシェヴィキの政権獲得と干渉戦争を経て、ロシア連邦共和国にウクライナ、ベラルーシ、ザカフカスが加わり正式に成立しました。

国旗は赤い布地に鎌と槌、五光星が描かれ、国章には鎌と槌と地球、そして「万国のプロレタリアートよ団結せよ！」の文字が記されていました。

ソ連という国名は「ソビエト体制の社会主義共和国の同盟」を意味し、ソビエトとは評議会を意味します。

労働者、兵士、農民がソビエトを形成し、レーニンは「すべての権力をソビエトへ！」をスローガンに掲げました。

レーニンの権力掌握と維持に関する詳細な解説、ありがとうございます。社会主義の理想を掲げながらも、非寛容な体制を築いたという部分に、歴史の複雑さを感じます。

スターリン時代の恐怖と粛清

スターリン時代は、恐怖政治と粛清の時代でもありました。

大粛清によって多くの人々が命を落とし、その傷跡は今も人々の記憶に刻まれています。

曾祖父の処刑人を探して――ロシア男性がスターリン大粛清の記録を辿る

公開日:2016/12/02

✅ シベリアに住む男性が、1930年代のスターリンによる大粛清で処刑された曾祖父の記録を5年の歳月をかけて探し出した。

✅ 彼は自身のブログで記録を公開したところ、処刑人の孫にあたる女性から謝罪のメールを受け取った。

✅ BBC記者がこの男性を取材し、大粛清に関するドキュメンタリーを制作した。

さらに読む ⇒BBC Home - Breaking News, World News, US News, Sports, Business, Innovation, Climate, Culture, Travel, Video & Audio出典/画像元: https://www.bbc.com/japanese/video-38178856

大粛清に関する個人の記録と、処刑人の孫からの謝罪というエピソードは、胸に迫るものがありますね。

歴史の闇の部分を改めて考えさせられます。

ソ連は、計画経済と共産党の一党支配を特徴とし、国権の最高機関は最高ソビエトでした。

1930年代後半、スターリン指導の下で大規模な政治テロ、いわゆる大粛清が行われました。

これは、スターリンの対抗馬であったキーロフ暗殺事件を契機に、ジノビエフ、カーメネフら旧反対派の指導者が逮捕され、一連の「見せ物裁判」で「自白」させられ処刑されるなど、激化しました。

党幹部、知識人、一般大衆が標的となり、800万人から1000万人もの死者が出たとも言われています。

これは、ドイツ・ファシズムと日本軍国主義の脅威に対抗するため、反革命分子を排除するという名目で行われましたが、スターリンの権力欲が大きく影響しました。

トロツキスト・ジノビエビスト・テロリスト本部事件、並行本部事件、右翼＝トロツキスト・ブロック事件は三大粛清裁判と呼ばれ、軍首脳部も秘密裁判で処刑されました。

粛清は反対派のみならず、党幹部、コルホーズ農民、外国人共産主義者にも及び、多くの人々が裁判なしに逮捕、処刑されました。

大粛清の悲劇が、個人の記録を通して語られるというのは、とても印象的ですね。スターリンの権力欲が、どれほど多くの人々の人生を狂わせたのかを痛感します。