国立映画アーカイブの活動とは? 映画フィルムの保存とデジタルアーカイブ化への取り組みとは?映画文化の未来を担う、フィルムとデジタル
日本の映画文化を守り、未来へ繋ぐ国立映画アーカイブ。フィルムの長期保存とデジタルアーカイブ化の両輪で、貴重な映像を未来へ届ける活動を紹介。関東大震災の記録をデジタル化し、映画検閲で失われた映像を復元。歴史的価値の高いフィルムを、作品情報と共に公開することで、映画史、メディア研究、歴史学へ貢献する。多様な映像を公開するウェブサイトも注目。
映画検閲の過去と失われた映像の復元
失われた映画、どう甦る?国立映画アーカイブの取り組みとは?
検閲フィルムの復元とオンライン公開。
映画検閲によって失われた映像を復元し、公開する取り組みは、映画史研究にとって非常に貴重なものです。
その詳細と意義についてご紹介します。

✅ 国立映画アーカイブが、ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」を記念し、戦前の映画検閲でカットされた断片を集めたフィルム群「サイレント・カット場面集」をオンライン公開しました。
✅ 公開されているのは、失われた映画の一部映像や、検閲対象となった「残酷」や「風俗」描写の場面であり、映画史や社会学など多岐にわたる分野で貴重な史料となっています。
✅ 映画の断片映像だけでなく、作品名や切除記録、当時の検閲制度に関する解説も公開し、切除された断片を「作品」として再評価する試みが行われています。
さらに読む ⇒映画.com - 映画のことなら映画.com出典/画像元: https://eiga.com/news/20221112/5/映画検閲でカットされたシーンを公開することで、当時の社会情勢や検閲制度を知ることができるのは興味深いです。
研究者の方々にとって、非常に価値のある資料ですね。
国立映画アーカイブでは、過去の映画検閲に関する調査と、失われた映画の復元にも取り組んでいます。
その一環として、イベント「戦前日本の映画検閲―内務省切除フィルムからみる―」を開催し、それに付随するオンライン公開を行いました。
このイベントでは、日本映画の検閲でカットされたシーンを集めた「サイレント・カット場面集」が初上映され、学習院女子大学非常勤講師の加藤厚子氏による講演も行われました。
オンライン公開では、ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」を記念し、鳥羽幸信コレクションの35ミリフィルム「サイレント・カット場面集邦画」と「サイレント・カット場面集洋画」、そして「落花の舞」の一部が公開されました。
これらのフィルムは、1925年から1928年の間に内務省警保局の映画検閲でカットされた断片を集めたもので、多くが失われた作品の一部を含んでいます。
この公開は、切除された映像を作品名や切除記録、当時の検閲制度に関する情報とともに公開することで、「作品」としての価値を取り戻し、映画史やメディア研究、そして歴史学など多岐にわたる分野に貴重な史料を提供することを目指しています。
映画検閲でカットされたシーンを公開する試みは、映画史研究にとって非常に画期的だと思います。当時の社会背景を知る上で、貴重な資料になるでしょう。
映画フィルムの保存とデジタル技術の活用
国立映画アーカイブは何をしている機関? 映画文化守る、その内容は?
映画フィルムを保存・継承し、史料的価値を提示。
国立映画アーカイブは、映画フィルムの保存だけでなく、デジタル技術も活用し、多様な映像を公開しています。
それらの取り組みについて見ていきましょう。
公開日:2022/12/28

✅ 国立映画アーカイブの主任研究員である冨田美香さんが、古い映画を鑑賞中に、今まで聞いたことのない映画「血の人形」を発見した。
✅ 映画には、冨田さんが目を疑うような着物姿の女性が帯をほどくシーンが映っており、冨田さんはその内容に興味を持った。
✅ この記事は有料記事であり、全文を読むには有料会員登録が必要である。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASQDP4TJVQCYPTJB005.htmlフィルムの保存とデジタル技術の活用、両輪で映画文化を支えているのですね。
今後の活動にも注目したいです。
国立映画アーカイブは、日本で唯一の国立映画専門機関として、映画文化遺産の保存と継承に尽力しています。
相模原分館では、約83000本の映画フィルムを適切な環境下で保存し、検査、データ採取、出入庫作業などを行っています。
フィルムの保存には、埃の付着を防ぐための対策が施されており、また、劇映画だけでなく、文化・記録映画やニュース映画も多く保存されています。
国立映画アーカイブ主任研究員・冨田美香氏のインタビューでは、検閲によって「封印」された断片映像を、作品名や切除記録、当時の検閲制度に関する情報とともに公開することで、「作品」としての価値を取り戻したいと考えていると述べています。
これにより、映画史やメディア研究だけでなく、歴史学、法学、社会学など多岐にわたる分野で、貴重な史料としての価値を提示することを目指しています。
フィルムの検査では、個人や企業からの寄贈フィルムの状態確認やデータベース作成(カタロギング)が行われ、タイトルと中身の一致や原版の確認などが重要とされています。
国立映画アーカイブの活動は、映画文化の保存と継承において、非常に重要な役割を果たしていると思います。今後の活動にも期待しています!
歴史映像ポータルと多様な公開作品
国立映画アーカイブの記録映像ポータルってどんなサイト?
実写の文化・記録映画など239作品を無料公開!
国立映画アーカイブは、様々な歴史的映像をウェブサイトで公開し、多くの人々に映画文化を届けています。
その詳細についてご紹介します。
公開日:2023/03/31

✅ 国立映画アーカイブは、所蔵する戦前の文化・記録映画など87作品をウェブサイト「フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」で公開し、近現代日本の姿を共有する。
✅ 公開作品は、日露戦争、スポーツ、観光などを扱った教育映画、PR映画、皇室行事の記録など多岐にわたり、ジャンル、撮影場所、年代による絞り込み検索が可能。
✅ 注目作品として、皇太子殿下の伊勢神宮参拝記録、女子の運動を紹介する映像、明治製菓のPR映画、日本三景・松島の紹介、陸軍工兵学校の訓練、日露戦争の記録などが挙げられる。
さらに読む ⇒美術展ナビ出典/画像元: https://artexhibition.jp/topics/news/20230331-AEJ1313928/様々な歴史的映像が公開されているのは素晴らしいですね!ジャンルや年代で検索できるのも魅力的です。
私も色々と見てみたいと思います。
国立映画アーカイブは、多様な映像を公開するウェブサイト「フィルムは記録する―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」を運営しています。
このサイトは国立情報学研究所との共同で構築され、劇映画以外の実写作品である文化・記録映画やニュース映画を、全篇視聴可能な状態で公開しています。
2024年12月19日現在、239作品を公開しており、日露戦争の記録、文部省の教育映画、行政・企業のPR映画、皇室行事や軍事演習の記録など、多岐にわたるテーマを扱っています。
公開作品には、皇太子殿下(後の昭和天皇)の伊勢神宮参拝を記録した映像や、女子のスポーツ、明治製菓のPR映画、松島の風景、陸軍工兵学校による訓練、日露戦争の記録などが含まれています。
サイトでは、作品や素材に関する詳細情報が提供され、全文検索、ジャンル、撮影場所、年代による絞り込み機能も備わっています。
映像の利用を希望する団体や個人向けに、利用申請サイトも用意されています。
国立映画アーカイブは、このサイトの他にも、日本アニメーション映画クラシックスなど、複数の映像配信サイトを運営し、映画文化の継承に貢献しています。
色々な映像が見れるのは素晴らしいですね!特に歴史好きの私にはたまらないです!
国立映画アーカイブの活動は、映画文化の継承と発展に大きく貢献しています。
これからも、貴重な映像を未来へつなげていく活動に期待しています。
💡 フィルムの保存とデジタル技術の活用により、映画文化の継承と発展を目指しています。
💡 過去の震災映像や検閲で失われた映像の公開を通じて、歴史的価値のある映像を共有しています。
💡 ウェブサイトでの多様な映像公開により、多くの人々が映画文化に触れる機会を提供しています。