ラオコーン像の魅力とは? 永遠の傑作『ラオコーン像』を徹底解説!古代ギリシャ彫刻『ラオコーン像』の真実
古代ギリシャ彫刻の傑作『ラオコーン像』。トロイの神官とその息子たちが大蛇に襲われる悲劇を、圧倒的な表現力で捉えた像は、人間の苦悩と運命を象徴する。ルネサンス期の芸術家たちに衝撃を与え、ミケランジェロにも影響を与えた。美と苦痛が交錯する普遍的なテーマは、時代を超えて人々の心を掴み、芸術史に大きな足跡を残す。今もヴァチカン美術館で、その迫力と美しさを体感できる。
💡 紀元前に制作された、古代ギリシャ彫刻の傑作『ラオコーン像』。トロイの神官ラオコーン親子の悲劇を描く。
💡 ルネサンス期に再発見され、ミケランジェロをはじめとする芸術家に大きな影響を与えた、芸術史上の重要作品。
💡 そのダイナミックな表現は、人間の苦悩、運命、そして神々の力を象徴。今も人々の心に深い感動を与える。
それでは、まずは『ラオコーン像』とはどのような作品なのか、その概要から見ていきましょう。
ヘレニズム期の傑作誕生
ラオコーン像は何を描いた?ギリシャ神話の悲劇とは?
ラオコーン親子の蛇への襲撃。トロイの神官の悲劇。
16世紀初頭、ローマで発掘された『ラオコーン像』は、ルネサンス期の芸術家たちに衝撃を与えました。
本章では、その誕生とその背景に迫ります。
公開日:2023/12/01

✅ 7月前半の石膏像は『ラオコーン胸像』。ギリシア神話の場面を表現しており、ミケランジェロの作品にも影響を与えたとされている。
✅ 身体の動きを捉えるために、正中線や肩胸腰の傾きに着目し、実際にポーズをとるのも有効。
✅ 8月のテーマは『かたち(フォルム)のとらえかた』であり、細部よりもまず大きな形を捉えることが重要。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.artgym.ochabi.ac.jp/post/sekkouzouラオコーン像の力強い表現には、感銘を受けました。
ミケランジェロが影響を受けたというのも納得です。
人体の表現方法について、私ももっと勉強したいと思いました。
紀元前160年から20年の間に制作された『ラオコーン像』は、古代ギリシャ・ローマ美術を代表する傑作です。
ロドス島出身のアゲサンドロス、アテノドロス、ポリュドロスによって制作され、トロイの神官ラオコーンとその息子たちが大蛇に襲われるという、ギリシャ神話の悲劇的な場面を捉えています。
その背景には、トロイの木馬の策略を見抜き警告を発したラオコーンが、神々の怒りを買ったという物語があります。
なるほど、ラオコーン像がルネサンスに与えた影響は大きいですね。ミケランジェロが影響を受けたという話は、大変興味深いです。ありがとうございます。
物語の背景と普遍的なテーマ
ラオコーン像は何を象徴?人間の感情を揺さぶるテーマとは?
苦悩と神々、運命や無力さ。
トロイア戦争を題材とした物語は、古代から現代まで人々の心を掴んで離しません。
本章では、その壮大な物語の背景と普遍的なテーマに焦点を当てます。

✅ 『アエネイス』第1巻から4巻は、トロイアの王子アエネーアースがカルターゴーに漂着し、女王ディードーに歓迎されるところから始まる。アエネーアースは、トロイア戦争の顛末と、トロイア脱出後の冒険を語り、ディードーとの間に悲劇的な運命が暗示される。
✅ 第2巻と第3巻では、アエネーアースが語る過去の体験談が中心となる。第2巻ではトロイア戦争の最後の日、木馬の策略や、妻クレウサとの別れが描かれる。第3巻では、トロイア脱出後の航海、クレタ島への誤った上陸、キュクロプス族との遭遇などが語られる。
✅ 第4巻では、ディードーとアエネーアースの恋が描かれ、アエネーアースのイタリアへの旅立ちとディードーの自害という悲劇的な結末となる。この巻は、アエネーアースの過去の冒険とディードーの運命を結びつけ、物語の悲劇性を強調している。
さらに読む ⇒山下太郎のラテン語入門–ラテン語の独習を支援するサイトです。を超えるラテン語の名言名句の解説、ラテン語講習会のご案内、西洋古典の紹介など、ラテン語に関する情報満載です。ラテン語文法を学べば、あなたもカエサルやウェルギリウスの作品を原文で読むことが可能です。出典/画像元: https://aeneis.jp/?p=7015ラオコーン像のテーマは、まさに普遍的ですね。
「運命」「神々の怒り」「人間の無力さ」… どこか現代にも通じるものがあります。
深いですね。
この像は、人間の苦悩と神々の力を象徴し、そのダイナミックな表現は、どこから見ても美しい造形美を誇ります。
ラオコーンの苦悶に満ちた表情、筋肉の表現、そして大蛇との格闘といった細部に至るまで、人間の感情を鮮やかに表現しています。
そのテーマは「運命」「神々の怒り」「人間の無力さ」であり、正義が報われないことの象徴として、時代を超えて人々の心を捉えています。
ウェルギリウスの『アエネーイス』に描かれたラオコーンの悲劇を具現化し、「敵からの贈り物には用心せよ」という格言にも繋がります。
うーん、ラオコーン像はそんな深い意味を持っていたんですね!物語の背景を知ると、また違った見方ができます。ありがとうございます!
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ルネサンスを揺るがした『ラオコーン像』!迫真の表現と影響は、ミケランジェロも魅了。美と苦悩を描く名作は、今も私たちを感動させる。