ドイツの葬儀と墓地事情:変化と多様性(?)都市部から地方まで:ドイツにおける葬儀と墓地の現状
ドイツの葬送文化を探る。都市部では火葬が主流となり、多様な埋葬方法が選べる公営墓地が一般的。利用期間や区画の選択肢も豊富だ。一方、田舎では教会墓地で家族墓地が残るも、過疎化の影響も。死亡後の手続きから埋葬、墓地の種類まで、ドイツの現代的な葬儀事情を紹介します。
💡 ドイツでは、都市部を中心に葬儀が簡素化され、火葬が主流になりつつある。
💡 墓地には様々な種類があり、利用規程も定められており、利用期間や更新の可否が異なる。
💡 火葬の普及は、都市化、衛生問題、技術の進歩と教会の役割変化が影響している。
それでは、本日はドイツの葬儀と墓地事情について、その変化と多様性に着目して、詳しくご紹介いたします。
都市部における葬儀の現代化
ドイツの現代葬儀は伝統からどう変わった?
都市部では簡素化
ドイツの都市部における葬儀の現代化について見ていきましょう。
社会保障や遺言による葬儀の選択肢など、興味深いですね。
公開日:2019/12/01

✅ ドイツでは、亡くなった人の遺族がいない場合、社会保障局が遺体の埋葬費用を負担し、火葬と共同墓地への埋葬を行います。
✅ 社会保障局は、故人の銀行口座の残高や保険などの残された財産を回収します。
✅ 希望の葬儀を行うには、事前に葬儀屋と契約するか、遺書に希望を記載し、葬儀を行う人を指名する必要があります。
さらに読む ⇒ドイツ舞姫ジャーナル出典/画像元: https://maihime.net/funeral-in-germanyドイツでは、都市部で伝統的な通夜の習慣が薄れつつあるのですね。
火葬後の遺骨の扱いや、希望の葬儀を行うための準備について、少し考えさせられます。
ドイツでは、伝統的な通夜習慣は都市部では薄れ、家族が医師の死亡証明を受け、葬儀業者を手配して遺体を霊園や火葬場に搬送する流れになっています。
火葬後には遺骨が粉末状に処理され、骨壺に納められます。
家族は骨壺の埋葬に立ち会ったり、墓地側に任せる場合もあります。
なるほど、ドイツでは、亡くなった方の財産で葬儀費用を賄うケースもあるんですね。日本ではあまりない習慣なので、興味深いです。
多様な墓地とその利用規程
ドイツの墓地はどんな種類がある?
選択、列状、芝生墓地
ドイツの墓地は、公営が主流で、利用規程が定められているとのこと。
様々な種類の墓地があるのも興味深いですね。

✅ ドイツのゲッティンゲンにある市立の共同墓地「Stadtfriedhof」は、多くのノーベル化学賞受賞者を含む著名な化学者や物理学者が眠っている場所です。
✅ この墓地には、マックス・ボルン、オットー・ハーン、マックス・フォン・ラウエ、ヴァルター・ネルンスト、マックス・プランク、グスタフ・タンマン、オットー・ワラッハ、アドルフ・ヴィンダウス、フリードリヒ・ヴェーラー、リヒャルト・ジグモンディなど、化学や物理学の分野で重要な業績を残した科学者たちが眠っています。
✅ 彼らの墓には、核分裂やX線回折など、彼らの業績を象徴するモチーフが刻まれており、科学史を物語る貴重な場所となっています。
さらに読む ⇒ケムステ化学ポータルサイト出典/画像元: https://www.chem-station.com/chemglobe/2014/12/stadtfriedhof.htmlこの墓地には、ノーベル賞受賞者など多くの著名人が眠っているんですね。
科学史を刻む場所として、とても貴重な場所だと思いました。
ドイツの墓地は公営が主流で、利用規程が定められています。
利用期間は25年が一般的で、選択墓地、列状墓地、芝生墓地など、さまざまな種類があります。
選択墓地は、生前に場所と大きさを選んで家族の墓などを設けることができ、25年を過ぎても更新可能です。
列状墓地は、大きさ1区画のみで、埋葬順に隣に作られていき、25年を過ぎると更新できません。
芝生墓地は、広大な芝生の広場に棺または骨壺を埋め、墓地側が芝刈りの管理をします。
選択墓地とか、列状墓地とか、色々な種類があるんですね!25年で更新できるところとできないところがあるのも、面白いです!
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19世紀末から変化したドイツの葬送文化。都市の公営墓地、減少傾向にある家族墓地。変化する埋葬の形を解説。