持統天皇の名歌「春過ぎて夏来たるらし白妙の衣干したり天の香具山」とは？持統天皇の歌に込められた意味とは

それでは、持統天皇の生涯と歌について、詳しく見ていきましょう。

波乱の人生と歌への影響

持統天皇の生涯についてご紹介します。

彼女は、夫である天武天皇を支え、息子である草壁皇子の死後、自ら天皇の座に就きました。

『持統天皇』瀧浪貞子

✅ この記事は、持統天皇の生涯について書かれた書籍「持統天皇　壬申の乱の「真の勝者」」を紹介しています。

✅ 著者は持統天皇の生涯を「波乱万丈」と表現し、特に壬申の乱における彼女の役割に焦点を当てています。

✅ 持統天皇の生涯を通じて、夫の補佐、息子の即位、孫の即位と、常に政治の中心にいた彼女の強さと、万葉集編纂への情熱が語られています。

さらに読む ⇒ほぼ日刊イトイ新聞出典/画像元: https://www.1101.com/n/s/gakkou_contents_booksandcinemas/2020-04-24.html

持統天皇の波乱万丈な人生と、彼女の歌に込められた想いが興味深いですね。

夫や息子との関係、政治の中心人物としての強さ、そして歌への情熱が伝わってきます。

持統天皇は、波乱に満ちた人生を送った女性でした。

幼少期には祖父の死、青年期には夫と弟の争い、そして即位後には息子と異母弟の争いを経験しました。

しかし、その経験は、彼女の深い情感を育み、それが歌に表現されたとも考えられています。

持統天皇の生涯は、まるでドラマのようですね。特に、壬申の乱での彼女の役割について、もっと詳しく知りたいです。

名歌「春過ぎて夏来たるらし白妙の衣干したり天の香具山」

持統天皇の名歌「春過ぎて夏来たるらし白妙の衣干したり天の香具山」について解説します。

この歌は、万葉集に収められています。

春すぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山

公開日:2023/mm/dd

✅ この歌は、春の過ぎ去り、夏の到来を白妙の衣を天の香具山に干す様子で描写し、政治が安定し、季節が順調に移り変わっていることを歌っています。

✅ 天の香具山は、持統天皇がいた藤原京から東南にある山で、政治に忙しい中で目にした緑と白のコントラストの美しさに目を奪われたのかもしれません。

✅ 作者である持統天皇は、天武天皇の皇后となり、その後、日本の歴史上3人目の女性天皇となりました。律令の制定や藤原京の造営など、奈良時代の政治の礎を築いた有能な統治者として知られています。

さらに読む ⇒ベネッセ教育情報みつかる、明日のまなび。出典/画像元: https://benesse.jp/kyouiku/hyakuninisshu/002.html

歌に込められた季節の描写と政治的安定への願いが、短い言葉の中に凝縮されています。

また、天の香具山の情景が目に浮かぶようです。

持統天皇が詠んだとされる名歌「春過ぎて夏来たるらし白妙の衣干したり天の香具山」は、奈良時代末期に成立した『万葉集』に収められています。

この歌は、春が過ぎ、夏が来たことを、天の香具山に干された白い衣を通して表現しています。

天の香具山は、奈良県橿原市にある山で、古代より神聖視されてきた場所です。

歌の中では、白い衣が神事用の斎衣とされ、夏の到来と神聖な場所が結びつけられています。

持統天皇は、藤原京から香具山を眺め、白い衣が干される風景を見て、夏の訪れを感じたのでしょう。

持統天皇が、藤原京から香具山を眺めていた様子を想像すると、なんだかロマンチックですね！ 歌に込められた意味合いも、興味深いです。