太平洋戦争 戦後補償は不平等？民間人への補償とは？(？)戦後補償の現状と課題
太平洋戦争の補償問題に焦点を当て、政府による旧軍人・軍属への手厚い恩給や援護策と、空襲被害を受けた民間人への補償がない現状を対比。原爆被爆者やシベリア抑留者への限定的な補償、そして訴訟による補償要求の行方についても言及。厚生労働省による軍人軍属への年金支給や、遺族への手続き案内、軍歴証明書の発行など、具体的な情報も提供。戦争と補償という重いテーマを分かりやすく解説します。
空襲被害への対応 政府の責任と民間人の訴え
空襲被害を受けた民間人は、補償を受けられた？
受けられませんでした。
この章では、空襲被害を受けた民間人の救済を求める声と、政府の対応について焦点を当てて解説します。
公開日:2024/06/15
✅ 東京大空襲や他の空襲被害者の救済を求める河合節子さんと鈴木正信さんは、国会前で空襲被害者の救済を求める活動を続けている。
✅ 彼らは、空襲で家族を失ったこと、国からの補償がないこと、そして戦争被害者に対する政府の対応の冷たさを訴え、現状を「今のガザやウクライナで起きている戦争は、79年前の東京です」と表現している。
✅ これまで国会では空襲被害者救済法案は提出されたものの、与党の反対などで廃案となり、裁判でも「戦争被害受忍論」や「立法裁量論」といった理由で敗訴が続いている。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20240615/k00/00m/010/087000c戦争被害は国民全体で「受忍」すべきという考え方は、被害者の方々の心情を考えると、非常に厳しいものがありますね。
空襲被害を受けた民間人に対しては、日本政府からの補償は一切ありませんでした。
これは、日本政府が戦争で受けた損害は国民が等しく「受忍」すべきという立場をとっていたためです。
しかし、この状況に対して戦争被災者は訴訟を起こし、国に補償を求める動きを起こしました。
しかし、これらの訴訟はすべて敗訴しており、政府は民間人への補償については、法的責任を認めていません。
戦争責任と補償の問題は、今もなお議論が続いています。歴史的視点から、深く考える必要がありますね。
厚生労働省による補償 年金制度と手続き
戦傷病者や遺族への支援、どうすれば受けられる？
年金や給付金が支給されます
この章では、遺族基礎年金など、厚生労働省が実施している補償制度について解説していきます。
年金受給の手続きや、受給者が亡くなった際の対応など、詳細な情報が記載されています。
大切な情報ですね。
厚生労働省は、先の大戦で公務傷病等により障害状態となった軍人軍属や、死亡した軍人軍属等の遺族に対して、障害年金・遺族年金等の国家補償を行っています。
戦傷病者戦没者遺族等援護法に基づき、障害者には障害年金、死亡者の遺族には遺族年金・遺族給与金・弔慰金が支給されます。
受給者には毎年5月末に「援護年金受給者のしおり」が送付され、重要な情報が記載されています。
住所変更、振込先変更、受給者死亡などの場合は、必要に応じて手続きを行う必要があります。
特に受給者が亡くなられた場合は、未支給年金の請求や過誤払金の返還などが発生する可能性があります。
障害年金の受給者が亡くなられた場合は、扶養親族であった配偶者等に遺族年金等が支給される場合があり、別途請求手続が必要となります。
また、扶養親族が減少した場合、加給額が減額されます。
お問い合わせは、厚生労働省社会・援護局援護・業務課までご連絡ください。
電話番号は03-5253-1111です。
制度の複雑さや手続きの煩雑さを考えると、困っている人への丁寧なサポートが不可欠ですね。
厚生労働省の業務 恩給・軍歴証明書・消息調査
戦没者遺族への援護、厚労省は何をしている？
恩給や軍歴証明書発行
この章では、厚生労働省が扱う恩給や軍歴証明書に関する業務について解説します。
公開日:2014/05/28
✅ この記事は、軍歴証明書という書類について解説しており、特に戦前の旧陸海軍の軍人や軍属の入隊から除隊までの記録が記載されていることを説明しています。
✅ さらに、軍歴証明書が厚生労働省によって管理されている理由について、戦後の復員業務や残務処理を引き継いだ経緯を説明しています。
✅ 最後に、軍歴証明書の取り寄せ方について、陸軍軍人・軍属、陸軍軍属(高等文官・従軍文官)、海軍軍人それぞれ問い合わせ先が異なることを説明しています。
さらに読む ⇒酢ろぐ！出典/画像元: https://blog.ch3cooh.jp/entry/20140528/1401288001軍歴証明書は、様々な手続きに必要となる重要な書類であることがわかります。
丁寧な説明ですね。
厚生労働省は、戦没者遺族等への援護として、旧軍人軍属の恩給や軍歴証明書に関する業務を行っています。
恩給制度は明治8年に始まり、現在は戦地等の割り増し在職年（加算年）も恩給年額計算の基礎に含まれています。
恩給請求は、退職当時の所属官庁を経由して厚生労働省に提出され、審査を経て総務省政策統括官（恩給担当）に進達されます。
軍歴証明書は、恩給や共済組合の退職年金への通算、厚生年金保険法や国民年金法の改正に伴う旧令共済組合員期間の通算、叙勲、被爆者健康手帳申請等の際に必要となります。
厚生労働省は、旧陸海軍から引き継いだ人事記録に基づき、軍歴証明書を発行しています。
厚生労働省は、旧陸海軍から引き継がれた人事関係資料やロシア等から提供された抑留中死亡者名簿等を整理保管しており、未帰還者の消息調査、抑留中死亡者名簿等の記載事項のお知らせ、軍歴や引揚記録の問い合わせに対する情報提供等の業務を行っています。
軍歴証明書の発行から、過去の記録の保管まで、多岐にわたる業務を担っているんですね。
本日の記事では、戦後補償の現状と課題、そして関連する制度について解説しました。
今後の動向にも注目していきましょう。
💡 戦後補償は、軍人・軍属と民間人の間で格差があり、不平等感が残る状況である。
💡 政府は、恩給や年金制度を運用し、一部の民間人に対して限定的な支援を行っている。
💡 空襲被害者への補償は、法的責任を認めない政府の姿勢により、未だ実現されていない。
